This is the documentation for Enlighten.

9.2.2.1. Light Animator サービス


概要

Light Animator サービスにより、複雑な作成手順を経ずに単純なアニメーションを作成できます。より複雑なものを作成するために、追加の XML および Lua スクリプト システムが GeoRadiosity に用意されていますが、これらは顧客向けではなく主に内部向けに使用するものです。詳細については、support@geomerics.com にお問い合わせください。

Light Animator 視覚化サービスを選択すると、Light Animator タブが有効になります。このタブでは、ポイント ライト、スポット ライト、ディレクショナル ライトのループ アニメーションの作成および再生を簡単に制御します。

Enlighten では環境ライトとエリア ライトのアニメーションを作成できますが、GeoRadiosity ではこれらのアニメーションを作成できません。

基本的なアニメーションの概念

  • ライト アニメーションを作成するには、まず Lighting タブでライティング構成を (XML .lights ファイルとして) 作成し、保存する必要があります。この構成は、アニメーションの初期フレームを表します。次に、Light Animator タブをクリックし、初期フレームを調整します。
  • アニメーションを作成した後でも、初期ライティング構成を編集できます。たとえば、アニメーションにより特定のライトが明滅する場合、Lighting タブで光の強度全体を高め、すべてのアニメーションを明るくすることができます。
  • アニメーションは、光源あたり 1 つのループ アニメーションに限定されます。アニメーショントランスポート制御 (再生/停止、巻き戻し) はすべてのライト アニメーションに反映されますが、それぞれのライトに固有のアニメーション再生速度を持たせることができます。
  • アニメーション データは各ライトに格納され、Lighting タブでライトを削除すると、そのアニメーション データも削除されます。

Light animator タブ

Light Animator タブで、ライトはワイヤーフレームで描画されます。

ほとんどのアニメーション制御は特定のライトに関連するアニメーションに対して実行されるため、編集するライトを選択しなければ、メニューは制限されています。

Play

ライト アニメーションの再生。

Rewind to start

アニメーションを最初まで巻き戻します。

Clear all animation

すべてのライトのすべてのアニメーションを削除します。取り消しできないため、先にライト構成を保存してください。

Playback speed スライダー

再生速度の乗数。1.0 (デフォルト) では、アニメーション速度は変化しません。

Adjust anim loop duration スライダー

ループ アニメーションの終了時間を調整します。現在のライトのアニメーションは、最終的には最初までループ バックします。この終了ポイントはアニメーション キーフレームを記録した後に変更できますが、最新のキーを記録した時間の前まで戻す (または削除されるまで戻す) ことはできません。

アニメーションは必要最小限のアニメーション ループ時間で作成することをお勧めします。アニメーションを長くしたり規模を (再生速度制御で) 変更することは簡単ですが、短くすることは難しいからです。

Editing key tracks (PositionRotationColourIntensityNear/Far)

これらのチェックボックスは、編集するキーフレームの種類を制御します。Add KeyDelete KeySnap To Prev Key ボタンの動作には、すべてこれらのチェックボックスの状態が反映されます。アニメーション再生とロード/保存には反映されません。特定のキートラックのキーフレームを先に記録した後で、無効にした場合、キーの概略がグラフィカル タイムラインに描画されます。

Colour space ラジオ ボタン

RGB スライダーまたは Hue/Sat/Lum スライダーのどちらかを表示します (以下を参照)。

RGBHue/Sat/Lum スライダー

これらのスライダーはライト カラーのアニメーションを編集します。これらのスライダーの値は 0 が中心となります。アニメーションは絶対的な値ではなく、当初のライティング構成への変更として作成されるからです。Lighting タブと同様に、ライト カラーはライトの強度とは別に作成されます。アニメーションの停止中にスライダーをドラッグすると、スクリーン上のライトにすぐに効果が反映されます。

Light intensity スライダー

現在の強度に対して相対的にライトの強度を変更します。

Shadow near planeLight cutoff distance スライダー

光源の面の近さ/遠さを変更します。ほとんどの光源では、これを編集する必要はありません。ただし、これらの値を経時的に変化させることでシャドウの品質とレンダリング速度を改善できることがあります。

Add Key

現時点の有効にされた各キー トラックのキーを記録します。アニメーション再生中にキーを記録することができますが、通常はアニメーションを一時停止し、タイム スライダーを使ってキーの位置を指定することをお勧めします。タイム スライダーが既存のキー (グラフィカル タイムラインで確認できます) の上にあるときにキーを追加すると、新しいものを追加するのではなく現在のキーを更新することになります。

Clear Selection

現在のライトの選択を解除します。画面を整理するのに役立ちます。

Snap To Prev Key

タイム スライダーを現時点のキーの 1 つ前のキーまたは 0 に移動します。Snap では、現在有効にしているキーにのみ移動します。これは、特定のキーを更新または削除したい場合に便利です。

Delete Key

有効にしたキー トラック上のキーを操作している場合のみ有効です。有効にしたキー トラックのその時点のキーを削除します。

Delete Key Track

現在有効にしているキー トラックのすべてのキーを削除します。

Delete Key Track は元に戻せません.

Time スライダー

ドラッグして現時点を変更します。アニメーションが停止中に行う方が簡単です。

グラフィカル タイムライン

メニューの下のグラフィカル タイムラインは、現在のライト向けに記録したキーを簡単に示します。アニメーション再生中、垂直のバーが左から右に移動し、現時点を示します。

  • ボックスは、アニメーション ループの時間に対応します。
  • キーの位置は、すぐ上にあるタイム スライダーの値と一致するため、タイムラインの特定のイベントまで簡単に移動できます。
  • キーは、キートラックの行として整理されており、それぞれに特定の色が割り当てられます。行の順序はキー トラックのチェックボックスの順序に直接対応します。赤 = position、オレンジ = rotation などです。
  • 近い/遠いトラックには共通のチェックボックスがあり、ツートーンの灰色で表されます。

アニメーションの例

アニメーションの例を見るには、SDK に Arches シーンをロードし、再生してください。非常に単純な太陽のアニメーションが含まれています。これは Enlighten のライティング テクノロジーのデモではなく、アニメーション システムの例を提示するものです。

以下のウォークスルーでは、同じような時間による太陽の動きを作成する方法を説明しています。

  1. デフォルト ライト構成 (単一の日光と単純な環境光) で Arches シーンをロードし、必要に応じてシーンをプリコンピュートします。
  2. Rendering タブをクリックし、Light Animator サービスを選択します。Light Animator タブが表示されます。
  3. Light Animator タブをクリックし、Clear All Animation を選択して、以前のデータを確実にクリアします。
  4. ディレクショナル ライトを選択します。完全な Light Animator メニューが表示されます。
  5. Adjust anim loop duration を 10 秒以上に設定します。(デフォルトは 1 秒ですが、この例の目的には短すぎます。)
  6. Time スライダーが 0 の状態で、日光を水平近くまで回転させ、Light Intensity スライダーを動かしてライトをオフにします。
  7. Add Key をクリックして開始キー フレームを記録します。ここでアニメーションを再生しても、あまり動きはみられません。そのため、アニメーションを確認するには 2 つ目のキーを追加する必要があります。
  8. Time スライダーをアニメーションの半分の位置まで動かし、太陽と強度を正午に近い位置と強度に戻します。
  9. Add Key をクリックして 2 つ目のキーを追加します。ここでアニメーションを再生すると、これら 2 つのキー フレームの間を太陽が行ったり来たりする様子が見えます。
  10. アニメーションを停止し、Time スライダーをアニメーションの最後に移動します。
  11. 開始時と反対方向に、水平近くまで太陽の回転を調整します。
  12. 必要に応じてライトの強度を 0 に調整し、Add Key をクリックしてキー フレームを記録します。
  13. タイムラインを移動するか、単純に Play をクリックすると、非常に基本的な太陽のアニメーションを確認できます。アニメーションを変更するには、Snap To Prev Key を使用して記録されたキーの上に移動し、Add/Delete Key を使用して更新または削除を行います。他のキートラック (位置、カラーなど) は、回転やライト強度と同じように作成します。
  14. ライトの構成とアニメーション データを保存するには、Lighting タブをクリックした後に Save Light Config をクリックします。Lighting タブを選択している間、アニメーションの再生が続きます。このタブでは、太陽の回転を変更して太陽がシーンにあたる角度を変更するなど、ライトを編集できます。アニメーションは変更されたライトに対して動作します。このように、ライトの明滅や回転などの単純なアニメーションを作成しながらも、このようなアニメーションが存在しないかのように操作を続けられます。

ライト間でアニメーションをコピーする機能はありませんが、対応する XMLの .lights ファイルを慎重に編集すると実施できます。単純で編集しやすく、比較的明確な形式ですが、作成方法としてはサポートされていないため、編集に誤りがあると不安定になる恐れがあります。