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16. マテリアルのプロパティ

This is the documentation for Enlighten.

16. マテリアルのプロパティ

Enlighten では、サーフェスに反射するライトの色は、そのアルベド (ベース カラーとも呼ばれる) によって決まります。サーフェスが発するライトの色と量は、そのエミッシブ カラーと強度によって決まります。ゲーム内のアルベドとエミッシブ カラーは、ブループリントを使用して変更できます。

デフォルトでは、サーフェスに当たる間接光はすべて反射されます。各マテリアルについて、透過する間接光の割合を指定できます。

デフォルトでは、プリコンピュートは、メッシュのバックフェースを無効として扱います。不要な計算を避けるために、ラジオシティは、無効なバックフェースを認識するサーフェスに対しては計算されません。これらのサーフェスの間接光は無効になります。メッシュをラジオシティ計算から除外すると、隣接するメッシュのバックフェースが露出する場合があります。無効なライティングを回避するには、メッシュが除外されたときに発生した穴から無効なバックフェースが認識されていないかをチェックします。

薄いオブジェクトを表現する場合、Two Sided マテリアル (UE4 ドキュメント)を含むサーフェスを使用することがあります。無効なバックフェースによって引き起こされる問題を防ぐため、Enlighten がこのようなメッシュのバックフェースを処理する方法を指定することができます。メタルのシートなどの薄い不透明のオブジェクトの場合は、Enlighten でバックフェースが不透明として処理されるようにすることができます。カーテンや旗などの布をシミュレートするオブジェクトの場合は、フロントフェースとバックフェースの両方で入射光の一部を透過させることができます。

アルベドとエミッシブ カラー

デフォルトでは、Enlighten は、マテリアルのベース カラーとエミッシブ出力を評価することでサーフェス上の特定のポイントでのサーフェスのアルベドとエミッシブ カラーを自動的に判断します。これは、静的なアルベド/エミッシブと呼ばれています。ゲーム内で変更されないマテリアル出力と連携するからです。静的なアルベド/エミッシブを使用するマテリアルの色がゲーム モードで変更されても、間接光には効果をもたらしません。

ブループリントを使用してゲーム モードで色を変化させるには、動的なアルベド/エミッシブ マテリアル プロパティを使用します。

アルベドのプロパティはエミッシブのプロパティに影響を及ぼすことなく設定できます。エミッシブのプロパティも、アルベドのプロパティに及ぼすことなく設定できます。たとえば、1 つのマテリアルで、静的なアルベド動的なエミッシブを同時に使用できます。

Material Instance Editor でマテリアルのこれらのプロパティをオーバーライドすることもできます。

アルベドの色を制御する

マテリアル エディタで、Static Albedo Boost ファクターを設定します。これはアルベドの色に適用されます。結果が 100% ホワイトよりも明るくなることはありません。

動的アルベドを使用する

マテリアルが静的 (サンプル) アルベドではなく動的 (単一色) アルベドを使用するよう強制するには:

  1. マテリアル エディタEnlighten で、Use Dynamic Enlighten Albedo を有効にします。
  2. Dynamic Enlighten Albedo を展開します。
  3. RGBA フィールドを使用してアルベドの色を指定します。

Use Dynamic Enlighten Albedo プロパティへの変更は、プリコンピュートを実行するまで有効になりません。

エミッシブ カラーを制御する

デフォルトでは、エミッシブ出力がある場合でも、マテリアルは光を発しません。マテリアルが光を発するようにするには、Use Static Enlighten Emissive を有効にします。Static Emissive Boost ファクターは、Use Static Enlighten Emissive が有効になっている場合にエミッシブ カラーに適用されます。

Use Dynamic Enlighten Emissive を使用して、強制的にマテリアルが静的 (サンプル) エミッシブではなく動的 (単一色) エミッシブを使用するようにします。これにより、使用するエミッシブ カラーを決定する Dynamic Enlighten Emissive フィールドが有効になります。

Use Dynamic Enlighten Emissive プロパティへの変更は、プリコンピュートの実行後まで有効になりません。

アルベドの自動更新を無効にする

デフォルトでは、静的なアルベド/エミッシブは、エディタで変更を加えたときに自動的に更新されます。まれではありますが、静的なアルベド/エミッシブの更新に時間がかかりすぎる場合があります。この状況を回避するには、Edit > Editor Preferences > Plugins > Enlighten > Disable Automatic Enlighten Static Albedo Updates を使用して自動更新を無効にすることができます。チェックが付いていても、以下を行うと、静的なアルベドとエミッシブは自動的に更新されます。

  • レベルを再生する
  • サブレベルを保存する
  • プリコンピュートを実行する
  • Build > Update Enlighten Static Albedo をクリックする

自動更新が無効になっていると、マテリアルが変更されても静的なアルベドとエミッシブは更新されません。これにより、正しくないライティングが生成されることがあります。自動更新を有効のままにしておくことをお勧めします。

Backface Type と Indirect Opacity

サーフェスと間接光のインタラクションを以下のマテリアルのプロパティで制御できます。Backface Type は、Enlighten がこれらのサーフェスのバックフェースを解釈する方法を決定します。Indirect Opacity は、間接光がサーフェスに反射する量を決定します。反射する量以外の残りは透過します。

これらのプロパティへの変更は、プリコンピュートを実行するまで有効になりません。

Backface TypeAutomatic の場合、Backface Type は、マテリアルの Blend Mode および Two Sided プロパティに基づいて自動的に決定されます。

他の値の場合、Enlighten は次のようにバックフェースを解釈します。

  • Invalid: バックフェースを「見る」ことができるサーフェスに対して間接光が無効化されます。マテリアルが不透明の場合、自動的に選択されます。
  • Black: バックフェースはすべての入射間接光を吸収します。マテリアルが Two Sided で不透明の場合、自動的に選択されます。
  • Transparent: バックフェースはすべての入射間接光を透過します。マテリアルが不透明でない場合、自動的に選択されます。
  • Double Sided: フロントフェースとバックフェースの両方が入射間接光の 50% を拡散的に透過し、入射間接光の 50% を拡散的に反射します。マテリアルが Two Sided で、不透明でない場合、自動的に選択されます。

Indirect Opacity は、Backface TypeInvalid または Black の場合は無視されます。それ以外の場合、Indirect Opacity の値は、マテリアルを使用するサーフェスに反射する間接光の量を制御します。値が 0 の場合は、すべての間接光がサーフェスを透過します。