This is the documentation for Enlighten.
3.1. ラジオシティ プロパティ
各メッシュには、Enlighten プリコンピュートによる処理方法を制御するプロパティがあります。編集ツールでこれらのプロパティに適切なデフォルトを割り当て、必要に応じてアーティストがプロパティをオーバーライドすることをお勧めします。
ラジオシティ:含める、または除外
各メッシュは、Enlighten ラジオシティ計算に含めることも、含めないようにすることもできます。除外されたメッシュは間接光の結果には影響しませんが、ライティングに間接光を適⽤することができます。
シーン内で形状と位置が固定されているメッシュは静的です。ゲームプレイ中に動かせるメッシュは静的ではありません。
デフォルトでは、静的なメッシュを含める必要があります。以下に例を示します。
- テレインや建物などの大型アーキテクチャ機能
- 家具、デブリ、草木などの小道具
デフォルトでは、静的ではないメッシュは除外する必要があります。以下に例を示します。
- ゲームプレイ中にワールド内を移動するオブジェクト
- スケルタルメッシュなど、ゲームプレイ中に変形するオブジェクト
- ゲームプレイ中に破壊または除去されるオブジェクト
ゲームプレイ中に動いたり除去されたりするオブジェクトが Enlighten ラジオシティ計算に含まれていた場合、間接光の表示が明らかに正しくなくなる場合があります。
間接光:ライトマップまたはプローブ
各メッシュはライトマップまたはプローブから間接光を受け取ることができます。どちらの方法が最適であるかはメッシュによって決まります。
ライトマップを使用する場合
ライトマップを使用できるのは、静的かつ剛性のメッシュのみです。
以下のようなメッシュに対して品質とコストの適切なバランスを取ることができます。
- サーフェス エリアがライトマップのピクセル サイズより大きいメッシュ (またはサーフェス エリアが結合しているメッシュのグループ)
- テレインや建物など、平坦なサーフェスに容易に展開できる単純なトポロジーを持つメッシュ
- プローブによって効率的にライティングすることができないメッシュ
プローブを使用する場合
プローブは、以下のものを含めて、任意の種類のメッシュで使用できます。
- 静的なメッシュまたは剛性のメッシュ
- ランタイムで移動または変形するメッシュ
以下のようなメッシュに対して品質とコストのバランスを取ることができます。
- 比較的小さく、メッシュごとに限られた数のサンプルを使用して効果的にライティングできるメッシュ
- 草木や体の一部など、平坦なサーフェスへの展開が容易ではない複雑なトポロジーを持つメッシュ
マテリアルのプロパティ
デフォルトでは、サーフェスに当たる間接光はすべて拡散的に反射されます。透過性がランタイムで変化しないマテリアルの場合は、サーフェスを透過する間接光の割合を指定できます。
デフォルトでは、プリコンピュートは、メッシュのバックフェースを無効として扱います。不要な計算を避けるために、ラジオシティは、無効なバックフェースを認識するサーフェスに対しては計算されません。これらのサーフェスの間接光は無効になります。
メッシュをラジオシティ計算から除外すると、隣接するメッシュのバックフェースが露出する場合があります。無効なライティングを回避するには、メッシュが除外されたときに発生した穴から無効なバックフェースが認識されていないかをチェックします。
薄いオブジェクトを表現する場合は両面サーフェスを使用できます。無効なバックフェースによって発生する問題を回避するため、アーティストは該当するメッシュのバックフェースを Enlighten で処理する方法を指定できます。メタルのシートなどの薄い不透明のオブジェクトの場合は、Enlighten でバックフェースを不透明として処理することができます。カーテンや旗などの布をシミュレートするオブジェクトの場合は、フロントフェースとバックフェースの両⽅に対して⼊射光の⼀部を拡散的に透過させることができます。